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助成対象詳細

Details

2012 研究助成 東日本大震災対応「特定課題」 政策提言助成     

東日本大震災被災地における木質災害廃棄物と地域木材活用プロジェクト ―岩手県大槌町の地域再生に向けて

企画書・概要

Abstract of Project Proposal

本研究は東日本大震災被災地の復旧と地域再生を進捗させるために,岩手県大槌町において以下の実証研究を行う。
1. 震災前から秋田県内で実証実験・施工を行ってきたオンサイト生産ステム(工事現場に近い山地で木材を伐採・製材・破砕、木橋等の土木施設を施工)の技術を活用し,震災で発生した木質災害廃棄物や地場産材を用いて歩行路のウッドチップ舗装を施工する。簡易な方法による生活環境の改善を地元業者や住民と行い、具体的な木質材料の利活用方法を提案する。
2. 木質災害廃棄物の再利用と地域の木材利用による地域再生を定量的に示すことを目的に、ライフサイクルアセスメント(LCA)を行い、災害廃棄物処分量削減効果や温室効果ガス排出量削減効果といった環境側面から望ましいシナリオを提案する。
3. 施工の際には技術移転ができるよう地域の建設業者や住民の参加を促し、木質災害廃棄物や地場産材を活用した復旧や地域再生に対する評価、潜在的ニーズや課題を把握するため,参加者や町民に意識調査やヒアリング調査を行う。
4. 1~3をふまえ、木質材料を活用した被災地の復旧・再生モデルを提案する。

実施報告書・概要

Summary of Final Report

本研究は、東日本大震災被災地の復旧と地域再生を進捗させるために、岩手県大槌町において実証的に行われた。


1.震災前から秋田県内で実証実験・施工を行ってきたオンサイト生産システムの技術を活用し、震災で発生した木質災害廃棄物(塩害木)を用いて小鎚第4仮設住宅団地に隣接する「わらびっこ商店街」の商店前にウッドチップ舗装の歩行路を施工した。施工前の砂利舗装は歩行性が悪く、雨天時には店舗内に水が入り込むほど排水性も悪かったが、これら生活支障は解消された。また、秋田県内では地元NPOによる作業実績もあったことから、NPO法人吉里吉里国やボランティアが秋田県の技術者から指導を受けながら作業を行った。


2.災害復旧時や平時の地域活動において初心者でも精度良く施工ができる施工容易性と仮設解消時に不要になった場合に撤去しやすい撤去容易性を考慮し、格子状の木枠を用いて施工を行った。


3.木質災害廃棄物の中でも、地震後の津波によって枯死した塩害木は震災後1年以上経過しても町内でわずかずつ栽培されるにとどまっていたが、町内で初めてウッドチップ舗装を施工し、その利活用方法を具体的に示すことができた。NHKニュースで本件が放送された翌日に施工現場とは別の場所で町民からわざわざ声をかけられたことからも、地域内での災害廃棄物処理と地域の力による復旧・復興への関心の高さがうかがえた。また、大槌町町長も現場を訪れて現場NPOとボランティアによるウッドチップ舗装を体感し、仮設のみならず復興まちづくり事業に於いての木材利用をイメージしてもらうことができた。

プロジェクト情報

Project

プログラム名(Program)
2012 研究助成 東日本大震災対応「特定課題」 政策提言助成     
助成番号(Grant Number)
D12-EA-1003
題目(Project Title)
東日本大震災被災地における木質災害廃棄物と地域木材活用プロジェクト ―岩手県大槌町の地域再生に向けて
代表者名(Representative)
渡辺 千明  
代表者所属(Organization)
秋田県立大学木材高度加工研究所
助成金額(Grant Amount)
3,000,000
リンク(Link)
活動地域(Area)