HOME

助成対象詳細(Details)

   

2012 国内助成 「一般枠」 活動助成      
助成番号
(Grant Number)
D12-L-0458
題目
(Project Title)
雪国の未来を紡ぐロングトレイルプロジェクト ―全長300kmの一本の道が作り出すヒト・モノの交流から生まれる地域再生
代表者名
(Representative)
久保英弘
代表者所属
(Organization)
雪国観光圏事務局(スノーカントリートレイル実行委員会)
助成金額
(Grant Amount)
 3,800,000
企画書・概要 (Abstract of Project Proposal)

上信越国境に位置する当地は、世界的にも珍しい“人が住む豪雪地帯”である。この厳しい自然環境の中で郷と郷をつなぎ、人と人がつながり、永々と暮らしが営まれてきた。こうした雪国ならではの自然と文化を守り次代へと引き継いでいくことが私たちの使命である。
このプロジェクトは、古道や山岳路をつないだ約300kmのロングトレイル“スノーカントリートレイル”をつくることである。そして、このトレイルを基点に人々の知恵をつなぐ場を設け、地域住民やボランティアがコース運営や環境保全に参加する機会をつくっていく。さらには、来訪者と地元住民の交流拠点として旅館の主体的な参画も促していく。このスノーカントリートレイルをつくることは人と文化と自然が交流する場をつくることだと私たちは考える。
ここで生まれた交流の場を継続的に支えていくための体制づくりや、交流人口の増加による地域経済の底上げにもつなげていきたい。私たちはこのプロジェクトで100年後も雪国であるための持続可能な地域づくりを目指している。


実施報告書・概要 (Summary of Final Report)

本プロジェクトでは37市町村で構成される雪国観光圏にまたがるロングトレイルをつくることに取り組んだ。周囲を山に囲まれた豊かな自然を活かして、また点在する温泉地をめぐるようなルートにすることで、当地の目玉となるような観光資源となることを期待した。また道をつくることを通して、人と人のつながりを育てたり、地域の歴史文化の掘り起しといった地域振興のきっかにもなると考えた。
当地には、すでに越後三山、谷川岳などの登山道や、銀の道などの古道が地域の方々の努力で整備され、人気のあるルートは多くの登山客で賑わっていた。
これらの既存の登山道や古道をつないで一本の道にすることで、世間的な注目も高まり、新たな来訪者の獲得もできると考えた。世間的にはロングトレイルのへの期待感が徐々に盛り上がってきており、本プロジェクト採択と時を同じくして、「ロングトレイル」が日経トレンディのヒット予測1位にもなった。そういった状況で、食や温泉に加わる新たな観光資源として本プロジェクトに対する地域の観光関係者の期待も高かった。
既存の道をつないでロングトレイルとするにあたり、まずは現地を歩くなどして魅力的なルートの設定に取り組んだ。同時に、ルートの整備やハイカーの受け入れに関わる地域住民の意見も伺いながら、圏域内の温泉地を巡れるようなルートを策定した。その後に、誘客と話題作りのための発表会を催し、数多くのメディアにも取り上げられた。また全ルート約280kmの踏破を目指すスルーハイクキャンペーンを行った。
このように話題作りに成功した一方で、行政との軋轢が生じた。関係機関との連携・調整が不充分であったことが原因だった。これによりプロジェクトは振出しに戻り、プロジェクトの進め方そのものを全面的に見直す必要に迫られた。地域外へのPRは保留し、地域内の関係修復を最優先に、当実行委員会と関係機関が参加したワーキンググループを立ち上げて、二年をかけてゼロからの調整を続けてきた。
ワーキンググループでの意見交換や7つの自治体へのヒアリングなどの地道な活動を繰り返すことで、ようやく関係機関の理解と協力を得られるまでに関係修復がなされてきた。結果として、関係機関も承認のもとにロードマップや事業計画案をつくりあげるまでになり、今後の活動の基盤をつくることができた。また今後の予定として地域の文化を掘り下げる雪国文化研究ワーキンググループと協同して古道などの調査研究を行うことにもなっている。
 

ホームページへのリンク ◆トヨタ財団WEBサイト内関連記事