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助成対象詳細(Details)

   

2014 国内助成プログラム「検証・提言」      
助成番号
(Grant Number)
D14-LA-0011
題目
(Project Title)
木の駅から始まる持続可能な地域づくり検証提言事業 ―小さな村の大きな自治再生
代表者名
(Representative)
丹羽 健司
代表者所属
(Organization)
兄弟木の駅会議
助成金額
(Grant Amount)
 2,500,000
企画書・概要 (Abstract of Project Proposal)

山の荒廃、商店の消滅、地域そのものの存続危機という、山村が共通に抱える悩みを持つ地域に、木の駅プロジェクトは急速に普及している。これは間伐材を出荷すると地域通貨で対価を支払う仕組みであるが、森林整備と地域商店の活性化に止まらず、自治と地域コミュニティを再生するものとして注目され、現在26の府県、約50の地域で展開されている。2013年度の国内助成プログラムでは、木の駅に取り組む山村が交流し、悩みを分かち合い育て育ち合う関係の構築を目指し、木の駅サミットや木の駅会議などを開催、課題を掘り起こし共有に努めた。その結果、木の駅はその後も順調に増え続けて1年余りで倍増した。今回、全国を7ブロックに分け、木の駅の現状を詳しく調査し、その結果をもとに、各ブロック内での会議を、続いて、ブロックの代表者と有識者を交えた全体サミットを開催する。運営形態、成長過程、地域性の課題、よそ者・若者へのサポート、そして何よりも木の駅が起爆剤となった地域の自治再生の萌芽を多面的な視点で整理・分析する。経過および結果は、すべてWEBや報告書で発信し、今後の持続可能な地域づくりに寄与する。

実施報告書・概要 (Summary of Final Report)

1.ブロック会議の開催
全国を6ブロックに分けて、隣接府県同士の木の駅ブロック会議を開催して情報交換と交流を深めることから、先進優良ノウハウの持ち寄りと課題の共有を目指した。広範囲で開催の望めない関東地域については、一部直接出かけてヒヤリングをした。
2.木の駅サミットの開催
2016年2月26~27日 第5回木の駅サミット(奈良県吉野町: 65人、28駅)
これまでの4回とは様変わりしたサミットとなった。これまでの出口論、逆ザヤ補填問題などから、地域内での木の駅の位置づけ、学校教育との連携、本業との関わり方、地域材の地域内循環ネットワークづくり、プロ化してゆく出荷者、地域通貨のさらなる可能性など・・・。項目を絞って話し合うことなどもはや不可能なほどテーマは多様化した。木の駅はあくまで起爆剤の一つで「地域のデザインを、地域で考え、地域をどう作り上げてゆくのか?」に取り組むきっかけが木であり、木の駅なのだということを共有できた。
3.報告書・ポータルサイト
ポータルサイトは1日100件の閲覧があり、木の駅についての問い合わせが増えている。成果はすべてポータルサイト(http://kinoeki.org/)に反映させた。報告書は読者が自由にダウンロードして印刷もできるようにした(http://kyoudai.kinoeki.org/)。随時更新していく。
木の駅当事者たちがもっと発信しやすくして、今後さらに充実発展させていきたい。
4.検証
これまでの情報収集で、木の駅と思しきものは全国で67か所。そのうち木の駅ポータルサイトに自主的にWEB登録している駅37、WEB登録されていないものの密接な連絡関係にある駅15、ほとんど連絡関係にない駅が10、準備中が5となった。すなわちこの50前後木の駅についての直接、電話、メールでのヒヤリングおよび各地でのブロック会議、サミットでの議論などをもとに検証した。
5.提言
検証の結果、「地元を愛する多様な人々が、頻繁に寄り合い、民主的に議決&実行でき、学びの場が用意されている木の駅は地域を幸せにする」ということだった。それは、出荷者数や出荷数量、商店数、買い上げ価格や逆ザヤ補填、行政関与度、出荷先の多寡などには無関係である。つまり逆の、出荷者や商店に決定権・議決権がなく、自由に話し合う会議が開かれない木の駅は、丸太がいくら高く買い上げられても、どんなに簡単に出荷でき、どんなに効率的に事務処理がなされても、愉しくもなく、地域に新たなコミュニティを築くことはできないということである。幸せな地域づくりに貢献する木の駅にするには、とにかく寄り合い、自分たちの地域のことは自分たちで決めることができるという小さな成功体験を積み重ねることに他ならない。このような木の駅の営みが全国に広がる一歩となった。

 

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