HOME

助成対象詳細(Details)

   

2015 2015年度 国内助成プログラム 東日本大震災特定課題      
助成番号
(Grant Number)
D15-E-0001
題目
(Project Title)
災害公営住宅における住民主体のコミュニティ形成モデルづくり事業
代表者名
(Representative)
長谷川 秀雄
代表者所属
(Organization)
特定非営利活動法人 3.11被災者を支援するいわき連絡協議会
助成金額
(Grant Amount)
 7,800,000
企画書・概要 (Abstract of Project Proposal)

震災から5年を迎え、外部支援の激減が想定され、今後は支援に頼らず災害公営住宅住民(団地)が助け合って生活することが求められる。そこでこの事業では、いわき市内で津波被害が甚大だった豊間地区に整備された、豊間・薄磯・沼ノ内の災害公営住宅(団地)を対象に絞り、住民が主体となってコミュニティ形成に取り組むモデルを作り上げる。これまでは団地自治会が中心となり、コミュニティづくりの施策に取り組んでいたが、今後は各号棟各階の班長がミニコミュニティをまとめ、自治会に大きく関与する組織構造を作ることで、自治会活動全体に携わる住民の厚みを増し、コミュニティ形成の必要性への意識を高め、将来に渡って自治会が維持、存続していく為のモデル構築を目的とする。トヨタ財団の助成金を活用し、今回の助成プログラムに取り組み、自治会運営やコミュニティ形成活動へのフォロー、報告会等で外部発信を行うことで、行政等の巻き込みを図り、被災者の支援ニーズを的確に伝えることも活動の一環とする。

実施報告書・概要 (Summary of Final Report)

福島県いわき市平の津波被災地に整備された災害公営住宅「市営沼ノ内団地」・「市営薄磯団地」・「市営豊間団地」の3団地にて、住民主体によるコミュニティ形成に取り組み、他の災害公営住宅にも共有できるようなモデルケースを作ることを目的とした。
もともと高齢者を中心としたコミュニティ形成に、熱心に取り組んでいた「豊間団地」では、コミュニティづくりの中心となっている管理会(自治会組織)が機能しているものの、高齢者が多いことから、取り組みの維持・継続に将来的な不安を抱き、住民全員を見守ることに限界を感じていたことから、様々なコミュニティをつくり、その何処かのコミュニティに住民が所属することで、住民同士が住民を見守る体制づくりを目指した。管理会主催の定期的なお茶会はじめ、7つのカラオケサークル・ストレッチ体操・輪投げ・手芸・グランドゴルフなどのコミュニティを発足させた。また団地内の課題として、引きこもりの住民の安否確認・部屋からの外出機会を作ることや車の無い住民の買い物支援を目的とした、買い物カーの運行にも取り組み、生活不便者同士のコミュニティをつくり、管理会役員がサポートし、安否確認するなどの取り組みも実行できた。
また支援前には、住民コミュニティが存在しなかった「沼ノ内団地」では、集会所が団地敷地内に整備されていないことを理由にせず、屋外で花壇の植樹会などを契機に、住民交流会を実施し、住民から住民コミュニティに対するニーズが高まったことから、住民同士が主体となり、実行委員会を発足させるなどして、夏祭りや芋煮会を実施。その際、ただ楽しい時間を過ごすのではなく、団地内における様々な課題について話し合いをする機会を創出し、住民の心中を知る為にアンケート調査などを実施し、団地生活における課題を共有し、解決へ向け皆で考え、住民同士が協力して取り組んだことで、住民コミュニティが生まれた。その後、高齢者の生活不便解消へ向けた、色付きマグネットを使用した住民同士の安否確認、住民同士による買い物への同乗支援、近隣の畑を借りての農業やカラオケクラブなども発足し、より強固なコミュニティへと成長し、沼ノ内団地での住民コミュニティ活動は、平成29年3月9日夕方のNHK福島ローカル番組でも取り上げられた。
支援3団地でコミュニティ活動に取り組み住民同士が月1回懇談会を行い、お互い情報交換やアドバイスそして励まし合い、またお互いが協力して取り組むケースが生まれ、地域包括センターも参加し、高齢者問題を住民コミュニティと共に取り組む枠組ができた。
「共通の話題と課題」の詮索・共有・取り組みこそが、住民主体のコミュニティづくりの基本であることが、活動を通じて実証され、他に移植できるモデルケースが構築された。


ホームページへのリンクトヨタ財団WEBサイト内関連記事