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助成対象詳細(Details)

   

2016 2016年度国内助成プログラム[しらべる助成]      
助成番号
(Grant Number)
D16-LR-0161
題目
(Project Title)
「GH」+「アパート」 ―自閉症スペクトラム者の住居の選択肢調査
代表者名
(Representative)
中村 祥子
代表者所属
(Organization)
NPO法人グループゆう
助成金額
(Grant Amount)
 1,000,000
企画書・概要 (Abstract of Project Proposal)

自閉症スペクトラムの成人の就労支援を実施して10年になるが、親の高齢化に伴って「住居の自立」が課題となっている。自閉症スペクトラム者の住居の制度支援にはグループホーム(GH)が利用できるが、他の障がい種別に比べて専用のGHの数も利用する人も少ない現状がある。その要因の一つとして、社会性や他者との関係構築が苦手という障害特性があると考えられる。そこで苦手を回避して暮らすことのできるGH以外の住居の選択肢づくりに着手したい。そのために、具体物を提示したほうが理解しやすい特性を踏まえて「アパート」を選択肢に加えることを想定したニーズ調査を実施したい。また自立を躊躇させる要因に、生活スキル(自分で起きる、衣服を選ぶ、清潔を保つ等)の不安も想定され、その対策として、アセスメントによる生活スキルの把握と訓練支援、生活力不足をサポートするヘルパーの利用や不動産事業所・家主の理解等、一人暮らしを維持継続する為に必要な環境整備を視察を含めて調査し、冊子にまとめて新たな選択肢づくりの準備をする。なお調査対象は、自閉症スペクトラム者及び家族と客観的視点を加味する為に支援者を加える。

実施報告書・概要 (Summary of Final Report)

背景:親の高齢化に伴い自閉症スペクトラムの成人の「住居の自立」が課題となっている。しかし、特性に合うグループホームの数も利用する人も少ない現状がある。
調査仮設:そこで、住居の自立に繋がる3つの仮設(1.他者との関りが苦手な特性上、共同住宅ではないアパート型の住居の選択肢が求められている。2.生活スキルへの不安があり不足を補うサポートが求められている。3.地域で暮らす為の環境整備として、不動産事業者との連携や個別多様な支援ネットワークが求められている。)をたて調査を行った。
調査内容:調査はアンケートとヒアリングを実施。アンケート調査は本人、家族、支援者を対象に、現状(住まい・生活スキル等)と将来の希望(住まいの形態・一人暮らしに欲しいサポート)等を調査した。またヒアリングは一人暮らし成人やグループホームの先導的事業所に現状の成果と課題を聞き、不動産事業者には障がい者への賃貸条件等を聞いた。また、地域生活支援制度を収集した。
調査結果:仮説1については、アパートやマンション等の個別型住宅のニーズは“本人61%・家族43%”、グループホームは“本人36%・家族58%”で、現在の家は“双方30%強”あり、家族は見守りのある住居形態を望んでいることがわかる。仮説2では、利用者の生活スキルへの不安が本人・家族・支援者にあることが分かった。今後の課題として、「幼年期からの支援システム作り」や「支援者の支援力向上」が挙げられ、喫緊には「365日24時間相談支援」や「ヘルパー等の生活支援」「意思疎通支援」等のサポートが求められていた。仮説3では、家主の安心が得られやすい賃貸条件の一つに「緊急時サポート体制整備」があることや地域生活全般をサポートする支援ネットワークの必要性がわかった。今後の活用:今後は、家族・支援関係者・不動産事業者や建築や法律の専門家等と協議会を作って、利用者本位の暮らしの場を「建て貸し」方式で作る準備を進める。形態は先進地事例を取り入れ、風呂やトイレが備わっているアパート形態の共同住宅を目指したい。また成人期の自立生活にむけて、幼年期からの連続した自立支援プログラムモデルを法人内の幼年期から成人期の事業で試行・検証し、他事業所との研修等を通じて、地域で安心して暮らし続けることのできる環境整備に役立てたい。

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