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助成対象詳細

Details

2018 国内助成 [しらべる助成]     

がじゃんfreeの地域づくりー住民による蚊媒介性感染症対策の構築

企画書・概要

Abstract of Project Proposal

観光客の急増によるヒトとモノの移動、温暖化、社会経済活動および災害に関連した土地利用の変化は、蚊媒介性感染症の病原性や分布域の変化を促す。現在も年間60万人を殺す蚊媒介性感染症は21世紀に解決するべき課題の一つである。沖縄県宜野座村松田地区は洞窟を観光資源の核に位置づけ地域振興を模索している。洞窟は媒介蚊の越冬地として重要であり、洞窟周辺の水環境は蚊の発生源となる可能性がある。洞窟周辺の特有な感染症リスクを地域の多世代住民と共に明らかにし、その過程で蚊と蚊の感染症に対する知識、態度、行動の変容をもたらすことにより、地域での持続的な感染症対策を実践する安全な観光地と地域づくりをする。具体的には①沖縄県宜野座村松田地区学童クラブを中心とした小学生で発足したガジャンサイエンスクラブ(GSC)の活動の継続。②GSCのフィールド調査の結果を解析し、地域の蚊の生息分布図「がじゃんfreeマップ」を作成。③②をもとに、松田地区で蚊対策キャンペーンの実施。④松田地区の試みを支援する代表者を中心として、iNaturalist、研究者、大学、地域との連携をはかる。

実施報告書・概要

Summary of Final Report

【プロジェクトの目的】
観光客の急増によるヒトとモノの移動、温暖化、社会経済活動および災害に関連した土地利用の変化は、新興感染症出現リスクを高める。感染症と平和は今世紀に突きつけられているテーマであり、現在も年間60万人を殺す蚊媒介性感染症の対策は喫緊の課題である。

【実施内容と成果】
沖縄県宜野座村松田地区において、蚊(沖縄方言でがじゃん)の生息やその周辺環境について調べるアクションリサーチの実践と発信を通して、沖縄での蚊を事例とした市民参加型モニタリング調査のモデル構築を行い、病原体を媒介する蚊と蚊媒介性感染症を制圧した持続可能な安全な地域づくりをめざした。
具体的には以下4点について取り組んだ。
①沖縄県宜野座村松田地区小学生の松田ガジャンサイエンスクラブ(GSC)の活動実施によるシチズンサイエンスの実践を行った。
②GSCのフィールド調査(ボウフラ探し)の結果を解析し、地域の蚊の生息分布図「がじゃんリスクマップ」を作成した。
③自ら作成したサイエンスデータをもとに、松田地区へ発信し、蚊対策の提言をした。
④松田地区での住民参加による蚊モニタリング調査の試みを県内外、世界への発信をおこなった。

松田GSCアクションリサーチの実践により、子どもたちは自発的に蚊のモニタリング及び対策を行い、家族や周辺、学校などに蚊の対策について発信し、大人の行動変容を促し、地域の多世代による蚊の対策に向けた取り組みが行われるようになった。子どもたちのサイエンス思考や観察力の向上が認められ、自らが問題に対応する力が養成され、また地域の自然を知ることで、子供たちが地域を誇り、将来の地域の担い手となる可能性を示した。

プロジェクト情報

Project

プログラム名(Program)
2018 国内助成 [しらべる助成]     
助成番号(Grant Number)
D18-LR-0063
題目(Project Title)
がじゃんfreeの地域づくりー住民による蚊媒介性感染症対策の構築
代表者名(Representative)
斉藤 美加  
代表者所属(Organization)
琉球大学医学研究科・助教
助成金額(Grant Amount)
1,000,000
リンク(Link)
活動地域(Area)