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助成対象詳細(Details)

   

2018 イニシアティブ助成      
助成番号
(Grant Number)
D18-PI-0005
題目
(Project Title)
「公益法人制度改革が助成財団に及ぼした影響に関する調査・研究」 ―助成財団界の更なる発展に向けた課題の整理と政策提言(第2期)
代表者名
(Representative)
山岡 義典
代表者所属
(Organization)
公益財団法人 助成財団センター
助成金額
(Grant Amount)
 2,700,000
企画書・概要 (Abstract of Project Proposal)

「助成財団」は、公益法人制度改革に伴う5年間の移行期間内にほぼ順調に新制度に移行し、以来、新制度の下で活動を展開している。また、新制度の下で新たな助成財団の設立も進展している。
一方、この10年間に新制度の下で助成事業を実施する中、主務官庁制・許可制が廃止された点や関連3法による公益認定等の明確化などのメリットが出てきている半面、新制度自体の課題および、財団としての組織運営面での課題や助成事業運営上の課題、公益認定等委員会による認定や立入検査時の指導についての課題等が顕在化してきている。
公益法人制度の抜本的改革施行から10年を経過しようとしている今日、新制度が助成財団に与えた制度上の課題や事業運営上の課題等を調査し、整理・分析して記録しておくことは、今後の助成財団界の更なる発展のために極めて重要なことと考える。また、この調査結果をもとに、関連する法律や制度運営ルールの改正等に向けての提言を整理し、シンポジウムやフォーラムを開催し必要な働きかけを行っていく計画である。

実施報告書・概要 (Summary of Final Report)

【実施報告概要】

「公益法人制度改革が助成財団に及ぼした影響に関する調査・研究」
~助成財団界の更なる発展に向けた課題の整理と政策提言~

公益法人制度改革は2008(平成20)年12月1日に施行された。それから10年を経過した現在、新制度は助成財団にどのような影響を与えたのか。
当プロジェクトでは、その実情を調査し、制度上の課題や助成事業実施上の課題を抽出・整理・分析して今後の制度改善に向けた提言等を行うとともに、助成財団が自ら取り組むべき課題を明らかにして助成財団界全体の更なる発展に資することを目的として実施した。 
内容としては、準備段階で調査に向けた関係者へのインタビューやプレ調査を行い、本調査においては、4つの法人類型(移行公益・移行一般・新設公益・新設一般)を対象としてWebを用いたアンケート調査を行い、その回答法人から24団体にインタビュー調査を実施した上で、4回の公開の意見交換会を開催、今後の助成財団自身の発展に向けた課題を整理し、一般・公益法人制度の改善に向けた提言のとりまとめを行った。
 
調査は<別表1>に示す体制で実施した。当センターの企画委員会の下に、専門委員、センター会員による協力委員、主催者委員の構成による調査検討委員会を設置し、協力委員の蓑康久委員に座長をお願いした。委員会では調査の方法や進め方や得られたデータの分析について検討するとともに、各委員も自らインタビュー調査等に携わった。委員会の間には専門委員と事務局による専門委員会を開催し、専門的・実務的事項について打合せた。その他、特別協力者1名やアドバイザー3名もお願いした。 
調査の実施経過は<別表2>に示す通りで、2017年6~9月の準備作業を経て同10月から本格的な調査に取り組み、2019年3月に調査検討業務を終え、6月末には報告書編集作業を終了することが出来た。

以上の過程を経て、最終的には(1)社会的な信頼を得るために助成財団が自ら行うべきこと、および、(2)制度的な課題のその改善に向けてとりくむべきこと、について下記の通り提言した。
 (1)社会的な信頼を得るために助成財団が自ら行うべきこと
助成財団に対する信頼性とは、まず助成事業そのものに対する信頼性であり、次にその助成事業を支える財政基盤や組織運営に対する信頼性である。
そのような考えから、助成プログラムの質的向上を図ること、資金確保と効果的な管理・運用を行うこと、自主・自律の組織運営に努めることの3点について、助成財団自身が取り組むべき課題を考察し、今後の助成財団センターの役割についても整理した。
(2)制度的な課題のその改善に向けてとりくむべきこと
アンケート調査の結果においてもっとも指摘が多く、或いは合理性を欠くとみられた項目がいわゆる「財務3基準」のうちの公益目的事業収入制限(いわゆる収支相償)である。今回の制度改革の骨子を形成したとされる有識者会議の議事録や報告書をはじめ立法過程における議論を検証したが、公益法人の収支はトントンにすべき、と言った議論がなされた形跡は見いだせない。この制限は本来撤廃すべきものと考えられるが、それが困難なら、寄附等の非対価性(支援性)の収入については制限の対象から除外すべきと提案した。
これとも関連するが、「財務3基準」のうちの遊休財産額保有制限についても、公益事業の拡大や長期的な景気変動への備えとしては現状では不十分であり、より弾力的な緩和策が必要であることを提言した。「財務3基準」のうちの公益目的事業比率については公益法人からは特に問題は指摘されなかったが、一般法人の中には、この制限のために公益法人になれない(あるいはならない)ところも多く、収益事業のうち公益目的事業を支えるための収益を生み出す部分は公益目的事業とみなすべきではないかと提言した。

なお、上記の詳細については、別添報告書『公益法人制度改革が助成財団に及ぼした影響と今後の課題』を参照いただきたい。



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