後継者不足は、どの分野においても深刻な問題で、グリーン・ツーリズムに取り組む農家においても、血縁の後継者がいないことを主な理由に、「一代限り」として事業に終止符を打つ準備を始めている人も多い。一方で、地方への関係人口が徐々に増えることを通じて、地域へ思いを寄せてくれる人々が増え、定住したい希望はあるが、雇用や起業する条件がうまくマッチングできないために、定住に二の足を踏んでしまうという状況もある。
本プロジェクトでは、地域で受け継がれてきた伝統文化・技術や先輩農家女性が始めた農家民宿・農家レストラン経営を、意欲のある若者達の手によって仕事として継承し、先輩女性農家が教授役を担うことで地域とつながり、若者と地域をつなぐハブ役として”生涯現役”も達成できる、地域にとって双方よしの「事業承継」の可能性を探る。
調査結果をもとに、事業承継したい人と受けたい人双方がシャイン（地域で生き生きと活動して輝いている人）となり、安定した雇用を創出し、将来独り立ちするための準備ができる機能を持った地域づくり総合商社の設立をめざす。