2015年から急速な観光地化が進み、市民がオーバーツーリズムとして生活の苦しさを感じ始めている宮古島市。観光の目玉となる伊良部大橋がかかった伊良部島では、人口の流出が抑えられず、小中学校は統廃合し、今年度で島唯一の高校も閉校となる。人口が減り、少子高齢化が進むこの島では、島民同士の物理的な距離も離れ、気づけば「観光客の為の島」になっている。「島の人が住みよい島」を、地域住民で描き、その道のりを示し、皆で力を合わせて創り上げていくことが重要である。
　離れてしまった地域のコミュニティを繋ぎ直し、年配者から児童までが交流し、これからの持続可能な島の未来について一緒に考えていける関係性を紡ぎたい。世界の持続可能な社会の実現に向けた活動に目を向け、地域に適したエコのあり方を考え実践する。そんな次世代を担う若者を育成したい。
　本プロジェクトは、地域住民の交流拠点を構築することで、次世代の育成をめざす。そのために、今年度は地域住民の声を聞くアンケート、コミュニティ再生の方法を共に考えるワークショップ、交流の取り組みのトライアルを実施する。